元薬屋のひとりごと

元ドラッグストア店員が語るクスリの話

毛が生えるクスリは副作用で生まれた?

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毛が生えるクスリって、市販薬でもあるのですが、本当に効くのかって疑問に持つ方もいると思います。

そこで他の商品とは違い効能があると言われている商品をご紹介いたします。

 

皆さんもコマーシャルで聞いた事くらいはあるでしょう。

リアップです。

 

リアップが効くと言われる理由が知りたいですよね。

実は、マウスを使ったある実験が行われていました。それは強心薬です。

これの研究を進めていたところ、投与したマウスの毛が増えるという不思議な現象が起きました。その結果として、髪の毛が生えてくるのではないかという理由でさらに研究が進み、ついに販売に至ったのだそうです。

ある意味で凄いですよね。

 

なので、リアップは第一類医薬品という、ドラッグストアでも薬剤師しか販売ができない特殊な薬なんです。毛が生える薬がそんな危険な薬だとは思わないから、不思議に思う方もいるかもしれませんが、髪の毛を増やしたい年齢の方って心臓の病気を患ってる可能性があるからなんですよ。

 

もちろん。強心薬なんで、小さい子供が触っても良くないし、リスクが高い商品なので、薬剤師だけしか販売ができないんですよ。

 

個人差はありますから、絶対に聞くなんて言えませんが、理由を聞くとなんとなく納得いきますよね。危険な薬なので用法用量をしっかり守ってくださいね。

 

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症状が出る前に飲む、数少ない市販薬!

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大概の市販薬は、症状が出てから飲むクスリだと言えます。

それほ以前も説明したように、咳止めは咳を止める。解熱鎮痛剤は痛みを抑える。などの商品になります。

 

では、ドラッグストアで売られている数少ない症状が出る前に飲むクスリってなんだ??

 

それは酔い止めです。

 

乗り物酔いが多い方なら、分かったかもしれませんが、普通に過ごしているとそんなに使うことはありません。

 

そもそも、乗り物酔いする仕組みからお話ししていきますね。

 

我々人間は、普段は意識してませんが二足歩行でバランスを取りながら歩いています。これは他のほとんどの動物と大きく違う進化形態です。

では、なぜバランスよく立っていられるのかということですが、耳の奥に半規管と呼ばれる部位があります。

よく三半規管とか呼ばれますが、正確には半規管と呼びます。縦・横・垂直の各方向の動きを感知できるように3つ存在してるので、三半規管です。

 

左右の耳に存在し、それぞれから同じ内容や強さの動きや位置に関する情報が入力されてくることが重要で、左右いずれかの耳に異常が生じて、入力される信号のバランスや内容に変化が起こると、めまいが起こります。そして、同時にグルグルしてしまえば当然に酔うということです。

 

ざっくり説明すると、そんな感じです。

 

ちなみに、赤ちゃんが乗り物で泣く理由はこれとは違います。なぜかと言うと、小さい頃はそもそも半規管はしっかりとしていないからだそうです。

明確に何歳までとかは言えませんが、3歳くらいまでは乗り物で酔うと言うよりは耳がキーンとして、上手く耳抜きができなくて泣いている場合とかが多いのだそうです。

 

話が逸れてしまい、すみません。

 

酔い止めはそこからの信号を弱くしたり、吐き気が起きないように副交感神経が優位になり過ぎないように調整するものなんですよ。

 

ちなみに、この成分なんと、またしても、抗ヒスタミン剤が入っている場合が多いのです。だから、眠くなったり、鼻水も止まったりします。

抗ヒスタミン剤が万能すぎると言えますね。

 

市販薬でも珍しい症状が起きる前に飲むべきクスリです。乗り物酔いが多い方などは是非試して見てくださいね。

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飲まないほうがいい場合のある薬がある!!

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実はこれタイミングによっては全部そうだろうって話にはなるんですが、そうではなく、病気の症状が出ていても慌てて飲むと良くない場合があるクスリという事です。

 

それはどういうクスリかと言いますと、

下痢止めです。

 

止まらないと困るから飲むんだと言われそうなんですし、それはそれで正解なんですが、下痢とは吐き気って言うのは、体内に悪いものがあるから、外に吐き出そうとする人間の体の防御反応みたいなもんなんですよ。

 

という事は、症状を理解せずにとめてしまうと、体外に排出したいものがいつまでも体内に残ってしまい、返って身体に良くない状態が続いてしまうのですよ。

 

分かりやすいのが、ノロウイルスとかです。体内にあるウイルスをすべて出し切らないと、絶対に治りません。それを無理やり止めると、一時的には出なくなりますが、身体は一向に回復しません。

 

なので、症状をしっかり理解してないでクスリを使ってしまった事で、体調の悪い期間が長引いてしまったりします。

皆さんも分からないときは、ちゃんと病院を受診してくださいね。

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かぜ薬は万能薬ではない。なぜなら…。

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みなさんは風邪薬を飲むと病気の症状がおさまるから、治った気がするでしょ??

私も薬の知識を得るまではそうでした。

 

治ってないってこと??

そう疑問に持った方もいるかもしれませんので、順を追って説明いたします。

 

大まかなクスリのジャンルからお話しますね。

咳止め:咳の症状を止めるもの。

解熱鎮痛剤:熱や炎症を止めるもの。

鼻炎薬:鼻の炎症止め

下痢止め:下痢症状を止めるもの。

 

記載を見るとなんとなく分かった方もいるかもしれませんが、基本的に止めるって事なんですよ。あくまで、症状を止める。

これはどういうことかと言うと、症状を抑えて、体力を回復して治しましょうって事なんですよ。

 

咳や熱が辛かったら、体力がなくなって治せる力が足りなくなってしまう。だから、身体を一時的にラクにしてあげることで、食事をしたり、睡眠を取ったりして治すんです。

 

じゃあ、薬は飲まなくていいのかって聞かれると、しっかり休めて栄養を取れるなら、問題ないということになるんです。

 

逆に、時には飲まない方がいい場合もあります。まぁ、その話はまた次回にでもお話しますね。

 

早く回復する為に、薬を服用するのは大切なことです。ですが、用法用量を守らないと期待している効果は望めませんので、しっかりと理解した上でご利用くださいね。

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ネオシーダーは煙草の形状をしたクスリです。禁煙できません。

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みなさんはドラッグストアに置いてあるネオシーダーという薬をご存知でしょうか?

 

知らない方も多いかもしれません。ほとんど使う機会もないからです。通常のクスリと使用方法が異なります。

それはタバコの様に火をつけて、吸い込むタイプの形状をしているからです。

 

この形状をしていることから、禁煙用のタバコなのかなとか、体に害の無いタバコなのかなと思われがちです。

 

しかし、こちらのクスリは禁煙補助をしてくれる訳でも無く、体に害がない訳でもないのです。

 

というのも、少量ではありますが、ニコチン、タールを含んでいるからです。

 

商品説明

●タバコのように吸煙し、せきを鎮め痰を出やすくする薬です。

●喫煙習慣のない人は使用できません。

●成人のみ使用できる医薬品です。

●未成年の方は使用できません。

●禁煙補助剤と併用することはできません。

●煙中に、ニコチンとタールをわずかに含みます。

●使用上の注意を守ってご使用ください。

●禁煙目的で使用しないでください。

●1回1〜2本、1日10本まで使用することができます。

●タバコと同様の依存性があります。

 

このように記載もあります。

また、成分的な話をしますと、

成分 1本中 塩化アンモニウム…0.003g

安息香酸…0.006g

ハッカ油…微量

カンゾウエキス…微量

添加物として香料、その他2成分

 

まぁ、ざっくり言うと、痰を切るための成分などが入っている感じです。

この様に、医薬品ではありますが、ほとんどタバコと変わらないってことが理解できます。

たしかに、市販のタバコより安く、痰切りが入っている分いい様な気もしますが、必ず用法用量は守って使ってください。

 

タバコ同様の健康被害があると考えられますので、医薬品だからと言ってガンガン使用するのはお控えください。
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眠くなるクスリは副作用で鼻水止まります。睡眠薬ではなく、睡眠導入剤です。

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まず、市販薬でも眠りが悪い人たちに対してのお薬はあります。基本的には、2種類のタイプの薬があります。

 

一つは鎮静作用のある漢方などの成分が入っているもの。

もう一つは、しっかりとした医薬品で眠気が起こりやすくなるものです。

 

ここで前者のクスリは漢方薬なので、今回の話としては関係ないのですが、後者の医薬品について、お話したいと思います。

 

この薬の副作用が面白いのですよ。

実はこのクスリは副作用で鼻水が止まります。

 

??意味がわからないと思うでしょ。

 

このクスリの正体は抗ヒスタミン剤と呼ばれる。鼻水を止める成分なんです。普通に風邪薬や、花粉症の薬にも入ってます。

 

つまり、本来なら風邪薬や花粉症のクスリで眠くなる副作用が、逆に利用されているんです。

普通のクスリなら、眠くなるのは副作用に感じますが、今回は眠くなる為に飲むので鼻水が止まるのが副作用になるわけです。

 

それなら、鼻水止める薬を飲めば、同じ効果が得られると思われる方もいるかもしれませんが、実はその通りです。

 

だから、わざわざ別々に薬買う必要はありません。ただし、花粉症薬の中には、抗ヒスタミンではなく、抗アレルギー薬というものがあるので、間違えると同じ効果は得られませんので、ご注意ください。

 

習慣化するとよくはないので、寝れないからと言ってたくさん服用するのは良くないのでご注意くださいね。

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大量購入や、一気飲みするとヤバい薬

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正直に言うと、最近問題になっているトー横の辺りでも流行っていると噂を聞き、間違えても使って欲しくないと思い、今回はこの題材を選びました。

どうゆうことかと言うと、コデイン類と呼ばれる薬を飲むと、気持ち良くなってしまうという事だ。

コデイン類って、なんだかよく分からないと思うのですが、簡単に言うと、モルヒネの弱いクスリです。

モルヒネ??

これも分からない方がいると思うのですが、モルヒネは痛みが苦しい人に注射すると楽になるので、苦しんでる患者に注射したり、戦争で打たれてしまった人間に打つ事でも有名で、簡単に言うと、痛みがなくなり苦しまないで済むという事です。

これだけ聞くと、ヤバい薬なんですが、モルヒネはドラッグストアにはないけど、コデイン類はドラッグストアでも売ってます。

コデイン類は基本的に咳を止める薬の成分です。だから、普通の風邪薬にも使われていたりします。

有名な物は、ブロン液、チミコデシロップなどになるかも知れません。

私が働いていた時にも、毎日、買いに来たり、沢山欲しがるお客様がいたのを覚えています。一度、大量服用すると止めるのも難しくなってしまうほど依存度が高いのも問題です。

だから、私は販売時に必ず用法容量を守って使ってくださいと伝えていたんですが、今はこんな世の中だから、情報も増えて、簡単に買えるから、つい買ってしまう人も増えたのかなと思います。

クスリなんか使ってもいい事ないです。必ず不幸になると断言できます。だから、絶対に間違えた使い方はしないで下さいね。

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